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みなさんは醤油がどれくらい種類があるかご存知ですか?醤油は造り方の違いで大きく分けて5つあります。まず日本で造られる醤油の割合順に説明すると全体の約80%を占める「濃口醤油」。
これは私が造る醤油と同じです。次に約15%を占める「淡口醤油」。以下「溜醤油」、「再仕込醤油」、「白醤油」の順になります。意外と多いでしょう。これを全部試した人はそんなにいないでしょうね。 |
上記で説明した醤油を、もう少し詳しく説明します。
まず「濃口醤油」ですが、最も一般的な醤油で深い旨味、まろやかな甘味、軽い酸味に味を引き締める苦味を合わせ持っています。調理用・家庭用どちらも幅広く使える万能調味料ですね。
次に「淡口醤油」、これは関西で生まれた色の淡い醤油で、素材の持ち味を生かすために色や香りを抑えています。
「溜醤油」は主に中部地方で造られている醤油で、とろみと濃厚な旨味、独特の香りが特徴です。照り焼きなどの調理用、煎餅などの加工用にも使われます。
そして「再仕込醤油」は山陰から九州地方の特産醤油で、通常の醤油は麹を食塩水で仕込むのに対し、この醤油は醤油で仕込むためこの名がつきました。別名「甘露醤油」とも呼ばれ刺身や寿司などのかけて食べる、または漬け用に使われています。
最後に「白醤油」。これは愛知県碧南地方の特産品で、淡口醤油よりさらに淡く甘味が強い独特の香りを持っています。主に吸い物や茶碗蒸し漬物に使われるようですね。 |
皆さんが一番気になるのがこの塩分でしょう!簡単に説明しますが、意外と知られていないのが「淡口醤油」の塩分です。名前のイメージで塩分も低いと思われがちですが、実は塩分が18%もあり醤油の中で一番!最も多い。意外でしょう!塩分を気にしている人に限って、この醤油を選んでいる方もいるんじゃなでしょうか。次に濃口醤油・溜醤油・再仕込醤油で16%。蔵によって多少違いがりますが平均するとこのくらいですね。これが醤油の基本的な塩分ですが、他にも「うす塩」と呼ばれるものが12%「減塩」が9%となっています。 |
みなさんは「丸大豆醤油」と「普通の醤油」の違いはご存知ですか?「丸大豆」は文字通り、原料に大豆をまるごと使っていることを意味しています。醤油を造るうえで大豆を使うのはあたりまえですから、そんなに強調しなくてもいいような気もするんですが・・・。
では、普通の醤油は何を使っているかといいますと、「脱脂加工大豆」という、醤油を造るうえで必要の無い脂肪分を搾った大豆を使います。日本で造られている醤油のほとんどは後者の大豆を使って造られていますが、「丸大豆」も「脱脂加工大豆」も、それぞれ長所があるのでとちらの大豆を使ったほうがいいのかとうい事は一概に言ません!ただ私が経験した話をすると、昔の品評会に「丸大豆」と「脱脂加工大豆」を使った醤油をそれぞれ出品した事がありますが、結果は「脱脂加工大豆」を使った方が金賞受賞というこになりました。肝心なのはそれらの原料をいかにうまく使って品質の良い醤油を造るかなんですよね。 |
「丸大豆醤油」と「普通の醤油」の違いはご存知で醤油を煮物や炊き込み、焼きものに使うと何ともいえない良い匂いがしますよね。これは糀菌、酵母菌、乳酸菌など微生物の働きで生まれたものです。その香りの種類はなんと300種以上。
これらが複雑に絡み合って、あの独特の良い香りが作り出されているわけです。味も大切ですが、香りも同じくらい醤油にとって大事です。 |